WEEKLY REPORT · 2026-W17 (2026-04-20 — 04-26 JST)

壊れていない、しかし
取り切れてもいない。

今週は +20.8 pips / 4勝1敗 / PF 2.81。 累計は +209.3 pips / 勝率 79.3% に達した。

トレード実績は順調にプラス。一方でメタラベリング検証では「取り切れていない」傾向が強まった。 本レポートでは、今週の実績、システム変更履歴、そして累積データから見えるメタラベリングの実力を、加工なく公開する。

01 · WEEKLY PERFORMANCE

今週のトレード実績

集計期間: 2026-04-20 (Mon) — 04-26 (Sun) JST。 決済済み (exit_time 確定) のトレードのみを対象。

CLOSED TRADES 5 うち勝ち 4 / 負け 1
WIN RATE 80.0% 4勝1敗
PIPS +20.8 平均 +4.16 pips/trade
PNL JPY +545 PF 2.81
CUMULATIVE SINCE 2026-04-08:
CLOSED29
WIN RATE79.3%
PIPS+209.3
PNL+1,132円
PF2.75
OPEN39
ENTRY (JST) EXIT (JST) SIDE PNL pips CLOSE REASON
2026-04-20 07:012026-04-20 13:30 BUY -11.5最大保有期間超過
2026-04-21 03:002026-04-21 09:01 BUY +11.9最大保有期間超過
2026-04-21 09:012026-04-21 15:30 BUY +1.9最大保有期間超過
2026-04-23 14:012026-04-23 20:01 BUY +15.0最大保有期間超過
2026-04-23 20:012026-04-24 02:30 BUY +3.5最大保有期間超過

全件 BUY。決済理由は全て「最大保有期間超過」(6 時間 = fp=6 のタイムアウト) で、TP/SL 到達はなし。 保有期間ガードがそのまま EXIT トリガーとして機能している。

02 · SYSTEM CHANGES

今週のシステム変更履歴

2026-04-20 〜 04-26 にコミットされた変更のうち、運用・観測性・公開に関わる主要トピック。 トレード判定ロジックそのものは無変更(モデル切替・閾値変更なし)。

DATA

SQLite 移行が完了し、dual-write 本番稼働

  • 従来 CSV のみだったトレード・シグナル・シャドウ追跡・資産推移を、SQLite と S3 の両方に並列書き込みする dual-write モードへ移行 (Task 13–21)。
  • 既存 CSV/JSON の S3 形式は後方互換維持。ローカル分析パイプラインは何も変更不要。
  • trimix-fx db CLI と fx:db:* スキル群を追加。SQLite に対して任意の SELECT が即座に走るように。
  • 本レポートの集計も SQLite 経路を利用している。
OPS

公開サイト整備

  • trimix.jp/fx/ 公開ワークフローを整備し、HOME / FEATURES / TECHNOLOGY / REPORTS / PERFORMANCE / OPERATIONS / HISTORY の 7 ページ構成に統一。
  • 各ページにフローティングの「ページトップへ戻る」ボタンを配置。
  • FEATURES ページに 5 章 20 機能カードを掲載し、章末にキービジュアル (GLIMPSE) を配置。画像はクリックで拡大。
  • 本レポートの前身となる「メタラベリング検証ページ」を作成し、シャドウ追跡データから検証結果を公開(このレポートに統合)。
BOT

ボット・モデル本体は無変更

  • シグナル生成ロジック・XGBoost モデル・確信度閾値 (現状 0.6) はいずれも変更なし
  • OCO 発注リトライの軽微な fix のみ(前週内)。今週は本番再起動・モデル切替なし。
  • つまり今週の +20.8 pips は、先週末時点のモデルがそのまま 24 時間動き続けた結果。
03 · META-LABELING ANALYSIS (CUMULATIVE)

メタラベリング検証 — 累積データ

集計期間: 2026-04-10 〜 04-24 (14 日間 / 全 107 シグナル)。 今週分のサンプルだけでは小さすぎるため、運用開始後の累積データで判定する。 シグナル蓄積に伴って毎週この章は更新される。

TOTAL SIGNALS 107 EMA クロスで検出された全候補
ENTERED 24 実約定 (22.4%)
REJECTED BY META 39 メタラベリングが見送り
REJECTED OTHER 44 建玉上限・カットオフ等
VERDICT — DATA SAYS

損失は止めている、しかし 伸ばし損ねている

実約定 29 件は +209.3 pips / 勝率 79.3% で着地し、資産曲線は確実にプラスを積んでいる。 下方リスクを抑える「損失回避マシン」としては機能している (メタが見送らせた 39 件のうち 14 件は実際に shadow で負けており、189.0 pips の損失を回避した)。
しかし同じフィルタが、勝ちトレードを 25 件 / shadow で +363.8 pips 弾いている。 差し引き +174.8 pips の機会損失(建玉上限を無視した shadow ベースの理論値)。 つまり「壊れていない」が、本来取れるリターンを絞り込みすぎている可能性が高い。

下方リスク(損失抑制) OK 資産は +209.3 pips 増加、189 pips の損失も回避
上方の取り切り(機会獲得) 不足 +363.8 pips の勝ちを見送ってしまった (建玉枠を無視した上限値)
SIGNAL ALLOCATION (107 SIGNALS)
ENTERED2422.4%
REJECTED_META3936.4%
POSITION_FULL3633.6%
CUTOFF87.5%
PIPS OUTCOME — ENTRY 24 (実約定 29 closed)
23 勝 / 6 負 net +209.3 pips
+328.9p
-119.6p
PF 2.75 · 勝率 79.3% · 平均 +7.22p/trade
PIPS OUTCOME — REJECTED 83 (shadow ベース 46件確定)
27 勝 / 19 負 (would-have) net +81.9 pips
+365.3p
-283.4p
うち REJECTED_META 39 件単独では net +174.8p (機会損失上限値)

注: ENTRY の数値は実約定 29 closed トレードの累積。REJECTED の数値は shadow 追跡(48 バー仮想保有)の確定分のみ。 建玉上限を無視した上限値であり、実際にはメタが通しても全件 ENTRY できないシグナルがある。

CALIBRATION

確信度は、勝率を予測しているか?

モデルが算出する確信度(meta_prob)と、実際の shadow 勝率の関係。 理想的には「確信度 0.6 → 勝率 60%」のように単調増加するはずだが——

確信度ビン 件数 shadow 勝率 平均 pips 判定
0.30 – 0.4015 66.7% +2.78 想定外: 低確信度なのに勝つ
0.40 – 0.5015 35.7% -2.01 想定通り: 弱い → 弱い
0.50 – 0.5555 75.0% +7.48 最大ボリューム帯。よく勝つ
0.55 – 0.607 100.0% +16.21 ベスト帯。なのに見送られている
0.60 – 0.65 ⚠12 42.9% -7.54 閾値超え。なのに負ける
0.65 – 0.70 ⚠3 0.0% -31.50 高確信度なのに全敗
VERDICT — CALIBRATION COLLAPSE

確信度と勝率は、逆相関している。

0.55–0.60 帯の勝率 100% (avg +16.21 pips) がベストで、閾値 0.60 を超えると勝率が 42.9% → 0.0% へと急落する。確信度が高いほど負けやすい、というモデル予測の崩壊
閾値 0.6 を超えた 8 件の shadow 結果は 合計 -84.3 pips。 もしこの確信度をそのまま信じて発注していたら、メタラベリングは「成績悪化フィルタ」として機能していた可能性が高い。

MISSED OPPORTUNITIES

「見送られた」勝ちトレード(抜粋)

REJECTED_META の中で確信度が閾値直下(0.55–0.60)かつ shadow が勝ちだった 7 件。 どれも +6〜+28 pips の勝ちトレードで、4/23 の同じ BUY 連打が大半を占める。

2026-04-23 13:000.581BUY+11.4 pips
2026-04-23 15:000.597BUY+28.4 pips
2026-04-23 16:000.597BUY+21.0 pips
2026-04-23 18:000.565BUY+22.4 pips
2026-04-23 20:000.579BUY+11.5 pips
2026-04-23 20:000.579BUY+6.0 pips
2026-04-23 20:000.579BUY+12.8 pips

7 件合計 +113.5 pips の理論上の取り逃し。 閾値があと 0.02 低ければ「メタ判定」上は全て発注対象になっていた。
ただし建玉上限が別途あるため、メタを通っても全件 ENTRY できたわけではない(特に 4/23 20:00 の同一バー BUY 3 連発はうち 1 件しか入らない)。実際に増えたであろう pips は、これより少ない。

04 · NEXT WEEK

翌週 (W18) の運用方針

損失抑制は機能しているので運用は止めなくてよい。並行して、見送り基準を緩めて上方を取りに行く検証を進める。 ただしサンプル数が小さいため、即決の閾値変更ではなく、以下を順に検証する。

ACTION 01

サンプルを倍にして再検証

14 日間 / 48 件の shadow では統計的に弱い。最低でも 1 ヶ月(200 件以上の shadow outcome)まで蓄積し、傾向が再現するか確認。

ACTION 02

閾値 0.55 シナリオの shadow 集計

最良ビン (0.55–0.60) を救済する。即時切り替えではなく、「もし 0.55 だったら」を shadow ベースで集計し続け、改善幅を測ってから本番反映。

ACTION 03

モデル再トレーニング検討

高確信度ほど勝率が下がる calibration 崩壊は、訓練データと本番分布の乖離を示唆。実運用 14 日分のデータを加えて再学習し、calibration plot で改善を確認。

ACTION 04

継続観測・週次公開

本ページは毎週更新する。透明性は、改善判断を裏付けるためにある。次回 W18 (4/27 — 5/3) のレポートで数値の進展を追跡する。

注意: 今週のトレード集計は SQLite 本番 DB から取得した、 JST 2026-04-20 〜 04-26 範囲・exit_time 確定済みのみのデータに基づく。 まだ未決済 (open) 39 件は集計対象外。
メタラベリング検証は累積データ (2026-04-10 〜 04-24 / 全 107 シグナル / shadow outcome 確定 48 件) を使用。 「機会損失 +363.8 pips」「差し引き +174.8 pips」等は建玉上限を無視した shadow ベースの理論値であり、実際に増えたであろう pips はこれより少ない。
サンプル数が小さく統計的に有意とは言い切れないため、傾向の指摘に留めている。 本ページは、判断をデータで裏付けるための参考材料であり、結論ではない。

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