WEEKLY REPORT · 2026-W19 (2026-05-04 — 05-10 JST)

横ばいの一週間。
裏で、売りの仕込みが始まった。

今週は -9.4 pips / 5勝5敗 / PF 0.93。 累計は +101.7 pips / 勝率 68.75% を維持した。

トレード結果はわずかにマイナスで着地。全 10 件が BUY と、SELL 方向への手が出ない状況は続く。 一方で開発フロントでは SELL 専用モデルパイプラインAI エージェント組織体制 という 2 つの大型プロジェクトが同時進行した週でもある。 月曜 3 件全勝 → 金曜 2 件全敗、という曜日格差が今週の縮図だ。

01 · WEEKLY PERFORMANCE

今週のトレード実績

集計期間: 2026-05-04 (Mon) — 05-10 (Sun) JST。 決済済み (exit_time 確定) のトレードのみを対象。

CLOSED TRADES 10 うち勝ち 5 / 負け 5
WIN RATE 50.0% 5勝5敗
PIPS -9.4 平均 -0.94 pips/trade
PNL JPY -224 PF 0.93
CUMULATIVE SINCE 2026-04-08:
CLOSED48
WIN RATE68.75%
PIPS+101.7
PNL-1,726円
PF1.24
OPEN57
ENTRY (UTC) EXIT (UTC) SIDE PNL pips CLOSE REASON
2026-05-04 00:022026-05-04 03:12 BUY +30.6TP到達
2026-05-04 06:022026-05-04 10:05 BUY +31.6TP到達
2026-05-04 14:022026-05-04 20:30 BUY +16.1最大保有期間超過
2026-05-05 01:022026-05-05 07:02 BUY -3.6最大保有期間超過
2026-05-05 15:022026-05-05 21:30 BUY +15.8最大保有期間超過
2026-05-05 23:022026-05-06 04:27 BUY -61.8SL到達
2026-05-07 01:022026-05-07 07:30 BUY -17.1最大保有期間超過
2026-05-07 17:022026-05-07 23:30 BUY +23.7最大保有期間超過
2026-05-08 01:022026-05-08 07:02 BUY -12.9最大保有期間超過
2026-05-08 07:022026-05-08 13:30 BUY -31.8最大保有期間超過

全件 BUY。5/4 月曜は 3 件全勝 (+78.3 pips)、5/8 金曜は 3 件全敗 (-44.7 pips)。 中盤は均衡した結果だったが、5/6 水曜の急落 (-149 pips) 局面で唯一の SL 到達 (-61.8 pips) が出た。 最大保有期間超過 (6 時間 = fp=6) は 7 件 / 10 件と依然として多い。 TP 到達は 2 件のみ — 勝ちトレードを「大きく伸ばす」フローはまだ機能していない。

02 · SYSTEM CHANGES

今週のシステム変更履歴

2026-05-04 〜 05-10 にコミットされた変更のうち、運用・観測性・公開に関わる主要トピック。 今週は 83 件のコミットと、過去最大級の開発週だった。

OPS

AI エージェント組織体制が本番稼働

  • GitHub Issues を自動処理する agent-runner が完成し、launchd 経由で常駐稼働を開始。tech-lead / bot-backend / frontend-ui / data-api / code-reviewer / qa-runner / dispatcher の 8 ロール分の bash runner と launchd plist を配備。
  • 各 runner が Issue ラベルを claim し、AI 実装 → レビュー → commit → label 更新まで自動で回す。Issue #26 Phase T-1a/b/c として 3 週に渡ったタスクが完了。
  • dashboard の /schedule ページに 8 エージェントの稼働スケジュールを追加反映。
  • Phase output-dir 規約統一 (Issue #24): Phase 5〜8 の学習スクリプトを models/{SYMBOL}/ パス規約に統一(先週の pair-isolation 規律の展開)。
OPS

dashboard モバイル対応 + UI 改善

  • dashboard を全ページ モバイル対応: 共通レイアウト・ナビゲーションのドロワー化 (T-1)、テーブル系・複雑系ページの responsive 化 (T-2/3/4)、残ページ補完 (T-4 完了)。
  • CandlestickChart の ENTRY/EXIT マーカーを実際の約定価格・時刻に snapさせ、halo 縁取り効果を追加。
  • 毎朝 7:00 JST に本番データをローカルへ自動同期する cron を追加 (T-7)。
  • 稼働日数・累計実績・記録更新の通知と milestones レポート統合 (fb5223c)。
DATA

SELL 専用パイプライン開発開始

  • Dukascopy 2010–2024 ヒストリカルデータ基盤を追加 (Phase 1)。SELL モデル学習に必要な 14 年分の高品質 OHLCV データを整備。
  • SELL 専用パイプライン (Phase 2.1): BUY モデルの設計を一切継承しない完全新規の SellNativePipeline と SELL 特化特徴量群を実装。
  • Phase 5〜8 の学習スクリプト群を追加: スキャル特化 / Optuna 単目的最適化 / fold collapse 防止 / SELL 専用特徴量の完全再設計まで一気に進展。
BOT

リスク制御の整理と stale data 対策

  • max_consecutive_losses リスク制御を完全削除 (T-3): 意図しない halt の原因となっていた連続損失制御を廃止し、サーキットブレーカーを 4 ゲート → 3 ゲート構成に整理。
  • 日次/週次 halt 判定を損失専用ロジックに変更: 勝ちトレードが halt トリガーになっていたバグを修正。
  • stale data alert escalation 機構を追加 (Issue #12): データ遅延が長引いた場合に段階的に Slack 通知を強化する仕組み。
03 · META-LABELING ANALYSIS (CUMULATIVE)

メタラベリング検証 — 累積データ

集計期間: 2026-04-08 〜 05-10 (33 日間 / 全 282 シグナル)。 今週分のサンプルだけでは小さすぎるため、運用開始後の累積データで判定する。 シグナル蓄積に伴って毎週この章は更新される。

TOTAL SIGNALS 282 累積シグナル候補
ENTERED 60 実約定 (21.3%)
REJECTED BY META 102 メタラベリングが見送り (36.2%)
REJECTED OTHER 120 建玉上限 (37.6%) + カットオフ (5.0%)
VERDICT — DATA SAYS

メタは依然、勝ちを弾き閾値付近で迷っている

実約定 48 closed は +101.7 pips / 勝率 68.75% で推移している。 損失を抑えるフィルタとしては機能しているが、累積累計 pips が +101.7 に対して PNL JPY が -1,726 円という乖離は、 ロット配分や pip 換算コストの影響が残る証拠でもある。
一方で REJECTED_META の shadow 追跡 (39 件確定) は net +174.8 pips / 25 勝 14 敗。 メタが弾いたトレードの方が勝率 64.1% / 平均 +4.5 pips と、 実約定よりも良いパフォーマンスを示している。 「メタが正しく判断している」とは言い難い状況が累積 282 シグナル時点でも続いている。

下方リスク(損失抑制) OK 累計 +101.7 pips。建玉上限+カットオフ除外分は損失寄りで除外正当
上方の取り切り(機会獲得) 不足 REJECTED_META が net +174.8 pips を機会損失として積み上げている
SIGNAL ALLOCATION (282 SIGNALS)
ENTERED6021.3%
REJECTED_META10236.2%
POSITION_FULL10637.6%
CUTOFF145.0%
PIPS OUTCOME — ENTRY 60 (実約定 48 closed)
33 勝 / 15 負 net +101.7 pips
+520.8p
-419.1p
PF 1.24 · 勝率 68.75% · 平均 +2.12p/trade
PIPS OUTCOME — REJECTED 222 (shadow ベース 46件確定)
27 勝 / 19 負 (would-have) net +81.9 pips
+365.3p
-283.4p
うち REJECTED_META 39 件単独では net +174.8p (機会損失上限値)

注: ENTRY の数値は実約定 48 closed トレードの累積。REJECTED の数値は shadow 追跡(確定分のみ)。 建玉上限を無視した上限値であり、実際にはメタが通しても全件 ENTRY できないシグナルがある。

CALIBRATION

確信度は、勝率を予測しているか?

モデルが算出する確信度(meta_prob)と、実際の shadow 勝率の関係。 W17 から始まった逆転傾向が、3 週目の 282 シグナル時点でも継続している。

確信度ビン 件数 shadow 勝率 平均 pips 判定
0.30 – 0.4015 66.7% +2.78 想定外: 低確信度なのに勝つ
0.40 – 0.5036 35.7% -2.01 想定通り: 弱い → 弱い
0.50 – 0.55108 75.0% +7.48 最大ボリューム帯。よく勝つ
0.55 – 0.6061 100.0% +16.21 ベスト帯。なのに見送られている
0.60 – 0.65 ⚠40 42.9% -7.54 閾値超え。なのに負ける
0.65 – 0.70 ⚠13 0.0% -31.50 高確信度なのに全敗 (3 週連続)
0.70 – 1.009 shadow データなし
VERDICT — CALIBRATION COLLAPSE (3 週連続)

0.55–0.60 が最強、0.65–0.70 が最弱 ——
逆転は偶然ではなく構造的だ

閾値 0.60 付近の逆転傾向は W17(107 件)→ W18(194 件)→ W19(282 件)と 3 週連続で再現している。 0.55–0.60 の shadow 勝率 100% / avg +16.21 pips が最良帯のまま、 0.65–0.70 は 0% 勝率 / avg -31.50 pips で全敗継続。 これはサンプル揺らぎではなく、meta モデルの確信度と実市場の動きが系統的にずれていることを示唆する。
閾値を 0.52 に引き下げた効果(W18 後半〜W19)でエントリー数は増えたが、 calibration の崩壊は解消されていない。根本的にはモデル再トレーニングが必要だ。

MISSED OPPORTUNITIES

「見送られた」勝ちトレード(抜粋)

REJECTED_META のうち確信度 0.55–0.60 帯は shadow 7 件全勝 (avg +16.21 pips)。 これが今週最も顕著な「機会損失の発生源」だ。

0.55–0.60 帯 全7件0.55-0.60BUY100% 勝率
avg pipsshadowBUY+16.21 avg

0.55–0.60 帯だけで見ると、7 件 / avg +16.21 pips。 閾値が 0.55 であれば全件エントリー候補になっていた計算だが、これも「建玉上限を無視した理論値」に留まる。
次週以降: 0.52 閾値運用のサンプルが蓄積されれば、0.55 帯の掬い方を 定量的に判断できる。週次での追跡を継続する。

04 · NEXT WEEK

翌週 (W20) の運用方針

累計 pips は +101 を維持。開発は SELL 専用モデルと AI エージェント体制の両輪で進んでいる。 優先課題は calibration 崩壊への本格対処だ。

ACTION 01

0.52 閾値の効果を定量検証

閾値を 0.52 に引き下げた W18 後半〜W19 のエントリー増減と勝率を、0.60 時代と比較。サンプルが増えた W20 末で数値の変化を確認する。

ACTION 02

SELL モデル初回学習結果を確認

今週整備した Dukascopy データと SellNativePipeline で初回 Optuna 学習を走らせ、スコアとキャリブレーションを確認。BUY モデルと同等以上のパフォーマンスが出るか検証。

ACTION 03

calibration 崩壊への根本対処

3 週連続で再現している逆相関(高確信度ほど負ける)は構造的問題。実運用 33 日分のデータを加えた再学習、または特徴量エンジニアリングの見直しを開始する。

ACTION 04

継続観測・週次公開

本ページは毎週更新する。次回 W20 (5/11 — 5/17) のレポートで 0.52 閾値の効果と SELL モデルの進捗を追跡する。

注意: 今週のトレード集計は SQLite 本番 DB から取得した、 JST 2026-05-04 〜 05-10 範囲・exit_time 確定済みのみのデータに基づく。 まだ未決済 (open) 57 件は集計対象外。
メタラベリング検証は累積データ (2026-04-08 〜 05-10 / 全 282 シグナル / shadow outcome 確定 48 件) を使用。 「機会損失 +174.8 pips」等は建玉上限を無視した shadow ベースの理論値であり、実際に増えたであろう pips はこれより少ない。
サンプル数が小さく統計的に有意とは言い切れないため、傾向の指摘に留めている。 本ページは、判断をデータで裏付けるための参考材料であり、結論ではない。

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